
フリーレントとは入居者さんが支払う家賃を一定期間無料にして住んで頂くことです。
期間は1ヶ月以内が多いですが、物件によっては2ヶ月間家賃を無料にするケースもあります。
今回は賃貸を募集する上でオーナーさんにどんなメリットがあるのか、
どのように付与すれば効果的なのかを考察していきたいと思います。
初期費用が抑えられて気軽に住み替えができる
一般的にお部屋を探しているお客さんは敷金、礼金、保証会社、火災保険、仲介手数料などがかかってきます。
これがフリーレントを1ヶ月つけると231,800円となります。
ここでさらに敷金・礼金がゼロゼロになることで
111,800円で入居することが出来るようになります。
そうすると、入居の敷居がぐっと下がるのです。
「えっ!それだと賃料の手取りが減っちゃうじゃないか!」
と、思うオーナーさんもいらっしゃるでしょう。
でも、ちょっと考えてください。
たとえばこれで家賃を2,000円アップできるとしたらどうでしょうか。
2年間住んでもらえたら2年×12ヶ月×2,000円=48,000円です。
4年住んでもらえれば96,000円
オーナーさんにとってもメリットはあると思いませんか?
値下げで対応した場合
賃料を下げて募集をするとすでに入居している他の部屋の住人から賃料を下げて欲しいという要求が出ることにつながりかねません。
フリーレントを用いれば表面上の賃料はそのままで不公平感はあまり無い為、値下げ要求の心配も少なくて済みます。
また、投資物件の場合には利回りが重要となります。
もし、物件を手放そうとした場合にも賃料の分高利回りとなりますので高く売りに出せるというわけです。
フリーレントはデメリットがない
デメリットとしてはフリーレント物件の契約では短期で解約されてしまうとかなりの痛手となってしまいます。
そこでフリーレントを設定するときは解約条項を付随します。
解約条項の内容は契約より二年未満で退出した場合は1ヶ月分の家賃を違約金として支払うものとする、という文言を入れます。
そうする事で短期の解約を防ぐ効果もあるのです。
フリーレントを1ヶ月付けるということは賃料を2500円下げる事と同義なのです。
長い間、入居者がいなかった場合は家賃を下げることも検討しなくてはなりませんが、
この様な方法でも入居者の促進が可能です。
フリーレントを最大限利用しよう!
申し込みが入ってから、入居日を2ヶ月先にしたいという人もいたりします。
通常の流れとして申し込みをしてから2週間後には大体入居する事というのが原則となります。
普通であれば2ヶ月先でといわれたらお断りすることもしばしばありますが、
時期によってはフリーレントを2ヶ月つけて入居してもらうということもします。
たとえば
1月中旬にお部屋を見た方が3月1日から入居したいとおっしゃられていたら、
1.5ヶ月フリーレントをつけて契約することもあります。
なぜかというと更新のタイミングを3月に持っていきたくないからです。
更新のタイミングは退室の判断の時
1~3月は不動産市場の中で引越しのシーズンとなります。
中でも3月下旬から転勤や新社会人になる為、お部屋を探しているというお客さんがとても多くなります。
するとどうしても契約が3月下旬となり、2年後の更新のタイミングも3月下旬となってしまいます。
もし、このタイミングで退室の判断をされるとリフォームを含めて募集が間に合わなくなってしまうこともあります。
物件によって繁忙期を逃すということが一年間空室となってしまうというエリアもあるので、
それだったらフリーレントを多少多く使ったとしても始期日は早めにして、
退室の決断を早めることが重要です。
空室を一ヶ月早くコントロースするだけでも大きな収入の差がうまれます。