
2022年1月29日
東京都のコロナ感染者は1万7433人という人数になってしまいました。
今後もどうなるか不安の中、入居者さんもストレスを抱えています。
リモートワークも進む中、在宅率も高くなり、入居中のトラブルも右肩上がりです。
特に音のトラブルは非常に増えてきており、解決する事は中々やっかいです。
契約書には入居中のトラブルは当人同士で解決するようにと書かれており、
管理会社が対応してくれないケースが非常に多いです。
ケース①「夜中にどこかの部屋かからドリル音がする」
RC造36部屋マンション。
連絡を受けた時にすべての入居者さんに連絡をしましたが、
どこから聞こえるか特定できませんでした。
連絡を受けた部屋の周辺は入念に聞き取りをしましたが、
気にならないから分からないと言われたり、別の音の話をされたりと。
とりあえず入居者さん達には音を極力出さずに注意して生活して下さいとお伝えしました。
しかし、騒音一向に改善しません。
・ポンプの回転音が水道管を伝わってお部屋まで響いているのではないか?
・ガス給湯器が故障して音を出しているのではないか?
・ウォーターハンマー現象ではないか?
・そもそも誰かが隠れてドリルを使って工作してるのではないか?
色々な線で原因究明を図り、ついに判明したのが、
隣の部屋のキッチン水栓からの音でした。
古い水洗で劣化していた為だと思いますが、
水を出した時、変に共鳴してしまったらしく、ドリルの様な音が出てしまったのです。
その部屋の入居者さんもまさかその音だとは思わなかったらしく、
聞き取り時には話題に出てこなかったので分からなかったのですが、
水栓を変える事でようやく解決。
ケース②「日中に電話が外国語で聞こえる」
電話での会話といえども夜中の声はやはり気になるもの。
電話する事自体は禁止していませんが、なるべく声は小さくしてもらう様にお願いをしています。
しかし、日中の場合はある程度許容しています。
特にリモートワークなどで取引先の電話などは致し方ないものがあります。
今回のケースでは英語圏ではない外国籍の方が仕事の電話をしていた時の音がトラブルとなりました。
連絡があった隣部屋の入居者さんにはある程度の理解をお願いしたのですが、
英語でもなく全く分からない言語では受け入れられなかったようでした。
やむを得ずその外国籍の方に電話をする時は声を少し小さくする旨の手紙を投函して対応しましたが、日本語が理解できなかったようで、手紙の内容をその方の母国語に翻訳して再度投函してみました。
すると、騒音トラブルが嘘のようになくなって無事に解決。
コミュニケーションが困難な場合でもキチンと対応すれば分かってくれるという事を痛感しました。
ケース③「夜中に壁を殴るような音がする」
連絡を受けて隣の入居者さんに注意してもらうように伝えたら、
もの凄く丁寧に「申し訳ない」と謝罪してもらい注意してもらう事になりました。
これで解決、と思いきや全く音が直らないとの連絡があり、
ケース①と同じような症状の線を疑って調べるも空振り。
一人だけでは分からないので作業員と2人、電話で話しながら出る音の検証を行いました。
最初は実際に壁をたたいて確認したり、洗濯機を回したり、水道を出したり、
キッチンに立って包丁を出して微塵切りを想定してまな板を鳴らしてみたりと
色んな行動を行ってみましたが、音の原因はやっぱり分からず。
しばらく普通に過ごしてもらってたらキッチンの扉を閉める動作をした時に「バタン!」
この音でした!キッチンを閉めるストッパーが強く働いて壁に振動していたのです。
その入居者さんは帰りが遅く、夜中に料理をしていたのですが、
どうやら料理に集中している時、夢中になって扉を閉める音が気づかなかったようです。
今回のケースは入居者さん双方、隣家に配慮して頂けるいい方だったので解決も円満に行えました。
騒音トラブルの解決は手間と時間が非常にかかってしまうので、
中々対応できない管理会社も多いと思います。
ただし、騒音トラブルは当事者間で解決しようと思ってもどんどん泥沼化していき、
何かしらかの事件となってしまう事もあるのです。
そうならないまでも、退去の理由となって収益の悪化をもたらす事になります。
修復できないレベルの険悪の仲になる前にキチンと介入してあげて、
小さなトラブルのうちに解決する事も大切です。
管理会社も千差万別ですので、そういったところをしっかりとフォローしてくれる所を見つけておく事が重要だと思います。
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